ドラッグストアには麻薬が売られている!?
実は、ドラッグストアには麻薬が売られているんです。
そんなの嘘でしょ?と思った方は、半分正解で半分不正解です(笑)
一般の方の感覚だと、麻薬は法律で禁止されていて、犯罪者しか使うことはないだろうと思っている人もいるかもしれません。
しかし、病院においても、ガン患者さんの激しい痛みを和らげるために麻薬を使用することがあるんです。(医療用麻薬といいます)
この医療用麻薬の1つに、コデインとジヒドロコデインという医薬品があります。
この2種類の医薬品は、痛みを和らげる鎮痛作用、咳を抑える鎮咳作用、激しい下痢を止める止瀉(ししゃ)作用の3つの働きがあります。
そして、今回の記事で最もポイントになるのが、コデインとジヒドロコデインは濃度によって法律上の麻薬としての規制が変化するということです。
麻薬及び向精神薬取締法において、コデインとジヒドロコデインは「麻薬」に指定されていますが、濃度1%以下のコデインとジヒドロコデインについては「家庭麻薬」と定義されており、法律上の麻薬ではありません。
つまり、コデインとジヒドロコデインは、その濃度を1%以下に希釈すれば麻薬ではなくなるため、ドラッグストアでも販売できるということなんです。
そのため、この2つの医薬品は咳止めとして、実際にドラッグストアに販売されています。(第一三共のルルや武田薬品のベンザブロックなど)
とはいえ、麻薬としては規制されていないと言っても、小児ではコデインによる呼吸抑制を起こす危険があるため、2019年からコデインを含む市販薬は12歳未満の子供には使用不可となりました。
2019年以前では、6歳未満の子供が使用不可となっていたので、これからコデインを含む市販薬を子供に服用させる際は注意して下さいね。
冒頭で半分正解で半分不正解と言ったのは、医薬品の中にはその濃度によって麻薬になったり、麻薬でなくなったりする薬があるからなんですね。
私は大学の講義でこの話を聞いた時、かなりの衝撃を受けたのですが、皆さんはいかがでしょうか(笑)
それでは、また次のブログでお会いしましょう。
医療用麻薬のコデイン(麻薬として厳重に規制)
家庭麻薬のコデイン含有製品
(麻薬ではないため、規制されていない)