薬のあれこれ(第1回)
今日は、薬の飲み合わせや特別な飲み方をする薬について、色々と書いていこうと思います。
睡眠薬のベルソムラ(成分名スボレキサント)と抗生物質のクラリス(成分名クラリスロマイシン)は、一緒に飲んではいけません。
なぜなら、クラリスは体内でベルソムラが分解されるのを阻害する性質を持っているため、一緒に飲むとベルソムラが通常よりも強く効き過ぎてしまい、副作用が強く出る恐れがあるからです。
そのため、ベルソムラを飲んでいる人が風邪薬をもらう時は、クラリス以外の抗生物質を処方してもらうようにしましょう。
(2)抗うつ薬のルボックスもしくはデプロメールと睡眠薬のロゼレムは併用禁忌
抗うつ薬のルボックスやデプロメール(どちらも成分名フルボキサミン)と睡眠薬のロゼレム(成分名ラメルテオン)は、一緒に飲んではいけません。
なぜなら、ルボックスやデプロメールは体内でロゼレムが分解されるのを阻害する性質を持っているため、一緒に飲むとロゼレムが通常よりも強く効き過ぎてしまうからです。
そのため、ルボックスやデプロメールを飲んでいる人は、ロゼレム以外の睡眠薬を処方してもらうようにしましょう。
(3)骨粗しょう症治療薬のアクトネルは起床時に服用
骨粗しょう症治療薬のアクトネル(成分名リセドロン酸ナトリウム)は、必ず起床時に服用しましょう。
なぜなら、アクトネルは消化管からの吸収が極めて悪く、食事と同時に服用すると吸収が低下してしまうからです。
そのため、消化管に食べ物が残っていない起床時の服用が効果的とされており、服用後30分は食事をしないようにして下さい。
統合失調症治療薬のロナセン(成分名ブロナンセリン)は、必ず食後に服用しましょう。
なぜなら、ロナセンは空腹時に服用すると吸収が低下してしまい、薬効が通常よりも弱くなってしまうからです。
そのため、特別な理由がなければ、ロナセンは食後に服用するのが望ましいでしょう。
このように、医薬品の中には飲み合わせや飲み方に注意が必要なものもありますので、皆さんも薬を飲む時はお医者さんや薬剤師の説明をよく聞くようにしましょう。